ブランド開発に関わる人々
自然に敬意をはらい、自然の力を最大限に引き出すための知恵と工夫を授かるために、手造りにこだわる職人魂。その職人にスポットを当てた芸術的な酒をさらに味わい深くするのは、金沢で自由奔放な創作活動を続けている能川冨美子氏の書です。素描画、篆刻、書、染め、陶芸と幅広い創作の中には、共通してプリミティブな充実感、息づかいが聞こえるような手触り感があります。わずかな気のゆるみも許さない杜氏の卓越した勘、技、精神力を見事に示すその手並みは、別商品の「風よ水よ人よ」にも現われています。酒のラベルという枠に押し込まれてもなお、溌刺とした息吹は失われることはないのです。
能川冨美子(のがわとみこ)
1930年金沢市生まれ。1962年に金沢美大教授・下村氏に日本画を師事した後、篆刻、書、陶芸等を次々に学び、それぞれに独自の作風を生みだしている。金沢で数多くの個展をひらくなど地元での創作活動を大切にしている。