福光屋のお酒は酒蔵や土地にゆかりのあるものが多く、
夏の季節限定酒「氷室献上」も謂れの深いお酒の一つです。
ご存知、福光屋は加賀百万石の城下町・金沢にあります。
金沢城や兼六園も歩いて行ける距離にあり、福光屋のある「石引」の地名
も金沢城築城の折に戸室山から石を曳いてきたことに由来するそうです。
「氷室献上」は、藩政期に加賀藩主が天然の氷雪を氷室(ひむろ)とよばれる
小屋に貯蔵し、6月の末に徳川将軍家に献上していた故事にならい、
冬の酒蔵で仕込んだ純米大吟醸の搾りたてを、そのまま氷温で貯蔵し
氷室の時期に蔵出ししている限定生酒です。
氷室の舞台は金沢の奥座敷、湯涌温泉です。雪詰めは毎年1月の最終日曜
日に行なわれ、小屋の中に約60トンもの雪が詰められます。そして6月30日
に氷室開きが行なわれ、藩政時代にのっとり、衣装や方式も当時のものを再現。
金沢に夏の訪れを告げる風物詩になっています。
金沢では毎年7月1日を「氷室の日」とし、地元の和菓子屋は「氷室饅頭」を大々的
に売り出し、人々は列をなして買い求めます。その起源は加賀藩5代藩主の
前田綱紀公の時代といわれ、この日に麦饅頭を食べると夏場を無病息災で過ごせる
とされています。
