2006年09月04日

冷やおろしの季節ですね~

ごぶさたしております。すっかり「おちょこ君 」にはまっている、ブレンダーFです。

暑い夏も終わりに近づき、秋の気配がし始めたこちら・金沢。
夜は秋風が吹いて涼しくなってきました。なかなか快適です。

いよいよ
  
  「冷やおろし」   の季節です。

樽詰の酒しか無かった時代に、秋風が吹いて気温が下がり、蔵の中の酒の温度と気温が同じくらいになった頃にそのまま販売用の小樽に詰めて売られた酒のことです。酒蔵は真夏でもそれほど室温が上がりませんので、外気温と酒の温度とが同じなら酒質の変化に心配なかろうということで火入れをせずに市販されたものだそうです。
 
「冷やおろし」は、貯蔵の時には火入れをして酵素による酒の劣化を止めてますし、出荷の時には生詰めで低温で詰まりますから軽やかな香りを楽しめるわけです。瓶詰め時には、ほとんどの酒は65~70℃くらいで詰めるので火落ちの危険が無くなり、酒の味わいとしては丸く、飲み応えがつきます。一方、生詰めは香り・味わいが軽くなるのが特長だと思います。

当社の「加賀鳶・冷やおろし」は精米60%の山廃仕込みの純米吟醸の生詰めです。山廃の切れ味、ただの吟醸ではない山廃純米吟醸の厚みのあるほのかな吟醸香が、秋の味覚とよく合います!!

この季節の風物詩として「冷やおろし」ぜひ楽しんで下さいね!

投稿者 fukumitsuya : 09:03

2006年05月22日

酒造りが無事終了!

お久しぶりです。ブレンダーのFです。

本日、清酒もろみをすべて搾り終え、清酒の皆造を無事迎えました。
皆造とは、その年度の清酒もろみの上槽(じょうそう と言ってもろみを粕と清酒に分ける作業のこと)を全て完了したことを言います。

「皆造」の日は総出で酒の神様で有名な松尾大社(金沢)にお礼参りに行きます。社員にはお祝いの酒が振る舞われ、このような酒蔵の行事を大切に守り続けていくことも大事な酒造りの一部です。

そして今年の役目を終えたフネ(上槽装置)は、即座に板を外され、濾布を外し、洗浄します。こうしてキレイな状態で、次の造りを待つのです。板を外されたフネはがらんとしております。

長い間、頑張ったね。来年もよろしく!

投稿者 fukumitsuya : 18:09

2006年02月03日

酒造技能士試験、受けました

お久しぶりです。ブレンダーFです。

ブログをアップするたびに、社内でよく声をかけられます。 今日は恵方巻きを丸かぶりしながら書いています。

先日、『酒造技能士1級』という試験を受けました。

この試験は学科試験と実技試験に分かれており、学科試験は清酒製造法、微生物及び酵素、化学一般、関係法規などが出題されます。それに合格したら、実技試験があります。この実技試験が2月1日にありました。(つまり学科は合格したのですよ~) この実技試験は、精米判定、麹判定、酒母判定、もろみ判定酒類等の測定及び調合製成作業、きき酒に分かれます。

 「精米判定」だと、玄米と精白した米を見比べて精米歩合を当てたり、「きき酒」なら未知試料をきき酒して、アルコール度数を当てたりします。酒造りの一通りのことが分かっていないといけませんし、実技は手際の良さ、正確さも要求されますから、大変でした。
 
まあ、受験するとなったら勉強しますし、さらに酒造りが分かるようになりました。それだけでも体当たりで受験して良かった!と思います。合格発表はまだですが、手応えはありましたよ!!

投稿者 fukumitsuya : 18:51

2005年12月14日

山廃って何さ! その2


いや~ お待たせいたしました~。 前回の続きです。

山廃モトの名前の由来です。
速醸モトは読んで字の如しですね。速く醸せるモトなのです。生モト系酒母に比べ、半分の約2週間で出来るのですから!

山廃モト。どんな意味でしょう~??

山廃モトの誕生は、明治42年だそうです。それ以前のモトは生モトであり、それが普通でした。(ちなみに速醸モトの誕生は明治43年のようです。)生モトには「山卸し」(やまおろし)という作業があるのですね。これは、仕込みのときに「半切り桶」という大きなたらいのような物8枚程度に麹・蒸米・水をそれぞれ仕込みます。それを何度か櫂棒を替えながらすりつぶす作業を行うのです。仕込で山のように盛られた麹や蒸米をすりつぶしてなくすことからこのように呼ばれたのだと思います。そして、すりつぶされた半切り桶の中身を1本の酒母タンクに集め、醗酵させるのです。
 
昔は米もあまり精米しませんでしたし、麹の酵素作用を受けにくく、必要な作業であったと思われますが、米を磨くようになると「山卸」をせずとも麹の酵素作用で米が溶けることが分かり、「山卸」を「廃止」したモト=「山廃モト」が出来たのです。しかし、ただ止めただけではなく、麹の酵素が染み出た水を汲みかけたり・・・・・・色々工夫があるのですけれども。

まあ、色々な微生物、特に乳酸菌が関わり、乳酸を出させるという生モトの本質を変えずに作業は軽減されたのです。

投稿者 fukumitsuya : 18:18

2005年12月10日

山廃って何さ!

いや~ごぶさたしております。ブレンダーのFです。

蔵では山廃の仕込みが最盛期です。ということで、今回は、山廃モトと速醸モトの違いをお話しいたしましょう。ちなみに「モト」は「酉」に「元」と書きます。

まず「モト」とは何ぞや?という話からせねばなりませぬ。
詳しく言うと難しくなるため、簡単に申しますが、お酒の「アルコール」を作ってくれる酵母を、本当の大きな仕込の前に、小さな仕込みで大量に増やしておいたもの、といえるでしょう。

この酵母を増やすやり方には、生モト(キモト)系と速醸(ソクジョウ)系がありまして、昔からあるのが生モト系。山廃はこの生モト系酒母でございます。(ちなみに酒母というのはモトと同じ意味です。)

山廃モトは昔ながらの作り方で、初期に硝酸還元菌や乳酸菌が生えてきて、下地が整ったところで酵母が生えて、もしくは植え付け、酵母が大量に増えていきます。健康なモトには酵母が大量にいて、乳酸もたっぷり含まれているのですが、山廃の乳酸は乳酸菌が出した乳酸でございます。

一方の速醸モトは乳酸菌が生えるのを待っている工程を省略、最初から乳酸を添加します。ですから、山廃の半分の期間で出来上がります。山廃で30日、速醸で14~15日くらいですね。

味わいから言いますと、山廃は数々の菌、それも乳酸菌が絡んできますので、ヨーグルトっぽいような、複雑で厚みのある香り、酵母が強健に育ちますので、キレの良い、しっかりとした味わいになります。一方の速醸は、関わる微生物が少ないのであっさりと、クセの無い、飲みやすい感じになります。

どちらが良いかというのはお好みですが、味の濃い目の料理には山廃、あっさりしたものには速醸のほうが合うと思いますよ。

山廃モトの名前の由来は・・・・・・
長くなりますので、また次回!!

投稿者 fukumitsuya : 17:29

2005年11月08日

ヴィンテージ委員会!

お久しぶりです。ブレンダーのFです。

先日、毎年恒例のヴィンテージ委員会が開催されました。
これは当社のヴィンテージ純米大吟醸「瑞秀」の価格を決定する重要な会です。元国税庁醸造試験所所長の吉澤 淑先生をお招きし、慎重にきき酒をしながら、各酒造年度の価格を決定していきました。

大方は現状維持の価格ですが、驚きの成長をとげている酒もあり、なかなか興味深いきき酒になりました。口に含んだときのインパクトや触感が違ったり、味にまとまりが出てきたり、と時間の経過でこんなに酒は変わるんだ~ う~んやはり酒は奥が深い! としみじみ実感。

後日公開の価格に乞うご期待! 瑞秀2003も蔵出ししますのでこちらもよろしくお願いします。

投稿者 fukumitsuya : 16:20

2005年09月13日

秋吟醸のできるまで その3

前回のきき酒で、まろやか過ぎた口当たり。

何とかせねば。このままではブレンダーの名がすたる。ということで、打った対応策が、

アルコール度数を上げる

というもの。「ここは下手にいじくるよりも度数を上げて力強さを出した方が良い!」 という結論に達したのでした。今までのものはアルコール度数が14度台でしたが、今度のものは15度台。度数が上がればそれだけ酒のコストは上がるわけなのですが、味に妥協はできません。果たして社長の反応は??

(社)「うん、こっちの方が断然良いよ。ここはコストがかかっても度数を上げたら?」
(F) 「やった~!!! (心の中の叫び)」

このような具合で、遂に秋吟醸の調合が決まったのでした。ああ、満足のいく物になって良かったなあ。

ぜひ、今年の「秋吟醸」楽しんで下さいね! 近日蔵出しです!

投稿者 fukumitsuya : 18:55

2005年09月09日

秋吟醸のできるまで その2

ブレンダーのFです。前回の続きを少し。

二つ出来上がった候補酒ですが、
ひとつは、やや酸味があり、しっかりしたタイプ。立体感があって、奥行きがある。懐が深いというのでしょうか。われながらの自信作です。

ふたつ目は、ややとろりとした質感と、まろやかさを全面に出したタイプ。軽やかな大吟醸の特性と秋あがりしたまろやかな熟成の調和を楽しめるタイプとでもいいましょうか。

この2つを、社長にきき酒して頂き、助言を頂くため仕上げをします。今回の場合は製品と同じように金箔を入れ、火入をします。

で、社長にきいていただいたところ・・・・・・

(社)「何だか、まろやか過ぎて頼りないなあ。」
(F) 「え?そんなはずは・・・・・・。」

きき酒し直すと、確かにまろやか過ぎました。色々検証した結果、「金箔を入れると酒がまろやかになるのでは?」という結論に達しました。 不思議ですが、金箔にはそのような力があるのでしょうか。。。

試作の時は金箔を入れずにきき酒していたんですね。
まだまだ修行が足りない! と意気消沈のFでした。改善策を考えます。。。

続きはまた今度!

投稿者 fukumitsuya : 12:05

2005年09月05日

秋吟醸のできるまで その1

ブレンダーのFです。

9月になりましたね!
秋といえば、お酒が熟成して飲み頃になる季節。そして福光屋のショップとウェブでしか販売されない限定酒、酒歳時記 「秋吟醸」が発売が間近となります。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、酒歳時記は毎年、それぞれの四季をイメージして造られる純米大吟醸の限定シリーズです。今回は、ブレンダーの立場から「秋吟醸の出来るまで」と題してお伝えしていきましょう♪

秋吟醸」。

コンセプトは、
熟成・実り酒。
夏を越し、まろやかに熟成した純米大吟醸。
実りの秋をイメージして金箔入り。

さあ、こんな酒はあるかな?と、平成16酒造年度産の酒のタンクから一升瓶を一本ずつ払い出してきき酒いたします。

今回の候補は6本。

やはり熟成のまろやかさを優先するか?
でも純米大吟醸だから、吟醸香も期待されているかも?
甘すぎても何だし…。 むしろ切れ良く酸味を多めに??

など、あれこれ考えつつきき酒。結局、1本でイメージに合う酒はなく、今回はブレンドすることに致しました。とりあえず、候補が二つ出来ました!!

続きはまた今度。 お楽しみに!

投稿者 fukumitsuya : 18:18

2005年08月12日

ブレンダーFのひとり言 その3

ブレンダーFです。

暑いですねぇ~。
こんな時は、キューッと冷酒で一杯やりたいですね。 もしくはビール?
私もビールは大好きですが、ビールを飲む人がよく言う不満と致しまして、

  1. 最初の一口だけ美味い。
  2. お腹がすぐ一杯になってしまう。
  3. お茶代わりッス。全然酔えません。

など。どうです?誰か言うセリフでしょう?
今回は、これらを克服するブレンドをしてみましょう~

まず、ビールを用意します。お好みの、いつも飲んでいるもので良いです。発泡酒でも、第3のビールでも構いません。 そして、次に用意するものは・・・・・・

お酒です!

すでにお分かりでしたね!
ビールの炭酸ガスで香りが強調されますので、嫌味の無い純米酒をお勧めします。
今回は、「風よ水よ人よ 純米」を使いましょう。

ビール:純米酒=1:1くらいで良いかと思います。 さあ! 混ぜてください!

どうですか?
「旨味のあるビール」という味わいになったでしょう?ノド越しが良く、アルコール度数も9%ぐらいで適度に酔えますし、ガスも控えめになり、すぐお腹が膨れるということもありません。
昔、和食にビールとか、寿司にビールとかいう宣伝がありましたが、個人的にはこちらの方が合うのではないかと思います。炭酸ガスが少ないとお感じの方は、「風よ水よ人よ・スパークリング」をお使いください。

お酒とビールの種類・比率を色々変えてみると、お好みの美味さが見つかると思いますよ!
ぜひチャレンジしてみてくださいね。

投稿者 fukumitsuya : 16:28

2005年08月04日

ブレンダーFのひとり言 その2

前回の続きです。

日本酒の面白さに気付いてもらえると思いますよ。

今回はその応用を。

「加賀鳶・翔」に、「加賀鳶・超辛口」と「風よ水よ人よ 甘口」を両方入れたら、どんな味わいになるでしょう??

① 辛口と甘口で中和されて、ベースの味だけになる?
②超辛口の方が辛いので、やや辛口になる??

ではやってみましょう。
「加賀鳶・翔」8割、「加賀鳶・超辛口」1割、「風よ水よ人よ 甘口」1割を混ぜてください。

どうですか? 「加賀鳶・超辛口」の酸味、「風よ水よ人よ 甘口」の甘味がMIXされて、かなり濃い味わいになったと思います。どっしりとフルボディーとでも申しましょうか。そして何より違うのが香り

「加賀鳶・超辛口」の山廃臭(ヨーグルト臭+焦げたような香り)と、「風よ水よ人よ 甘口」と黒紫米の香り(ラズベリーアイス+キャラメル??)がちょっと喧嘩して、香りに厚みが出たけれども好みが分かれるような個性的な酒になったと思います。

今回は、ベースにクセの無いものを使用しましたが、お手元に何種類かのお酒があれば、難しく考えずにブレンドしてみるのも面白いと思いますよ。

新たな発見があったりして、大抵は、遊びの中から面白いものが見つかると思います。
ぜひ、試してみてください! 日本酒の面白さに気付いてもらえると思いますよ。

明日の8月5日は、富山・高岡市の「七夕まつり」にて試飲会の助っ人をしておりますので、お近くの方はぜひ来て下さいね!

投稿者 fukumitsuya : 17:47

2005年08月03日

ブレンダーFのひとり言


ブレンダーのFです。

今回は皆さんに、日本酒のブレンドを楽しんでいただこうと思います。

とてもやりやすいブレンドなので、だれでもできます。
まず、ベースとなるお酒を用意します。
これには、あまり癖が無くさらりと飲みやすいものが適しています。
当社の「加賀鳶・翔」などが最適です。

これに、個性の強い酒を少し足しましょう。
今回は、「加賀鳶・超辛口」「風よ水よ人よ 甘口」を用意してみました。
これらのお酒は少々個性が強く、それだけでは飲みにくいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。でもブレンドすると、ベースの酒がすごく変わって面白いです。フレーバー付けですね。

ではまず、少し辛口のお酒を作りましょう。
ベースの「加賀鳶・翔」を8割、「加賀鳶・超辛口」を2割入れてください。

そして、飲んでみましょう~。
さらりとした飲み心地の中にも、きりりとメリハリが出たと思います。

次は、甘口のお酒を作りましょう。
同様に、「加賀鳶・翔」と「風よ水よ人よ 甘口」を8:2の割合で入れてみてください。
さらり、ほろりとした味わいになりませんか?

面白いでしょう?この割合を変えることで、自分の好みのお酒を作ることも可能ですよ!

お酒を入れるときは、小学生の理科の時間みたいですけど「メスシリンダー」を使うと良いですよ。
適当にやるのも面白いですが、また再現できますので人にも伝えやすいです。

では、応用です。
「加賀鳶・翔」に、「加賀鳶・超辛口」と「風よ水よ人よ 甘口」を両方入れちゃったら、
どんな味わいになるでしょう??

また次回書きますね。

ぜひやってみて下さい。

投稿者 fukumitsuya : 18:15

2005年08月02日

はじめまして!


こんにちは!
福光屋のブレンダーのFです。日本的に言いますと「調合」という仕事を担当しております。

調合とは、お酒とお酒を合わせて、目的の味わいにすることでございます。
例えば、いつも飲んでいるお酒の味わいが違わないように、いくつかのタンクのお酒を合わせて同じ味を作るとか、1つの仕込みでは出せない味わいを作るとか、ですね。

「きき酒室」という部屋で、ああでもない、こうでもないと日々きき酒や調合が行われております。

これから時折、皆さんに日本酒に興味を持ってもらえるような話をしていこうと思います。
またブログをチェックしてみて下さいね!

投稿者 fukumitsuya : 17:30